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技術移転契約は660件以上。大学の知的財産を企業につなぐ、TLO京都の役割とは?

京都大学では毎年、約400の発明が生まれ、日本および海外で約400件の特許を取得(登録)しています。

Philo-チームでは「TLO京都」が中心となり、新しい事業や商品・サービスの立ち上げを模索している企業と京都大学をはじめとする連携大学をつなぎ、特許ライセンスの提供や知的財産活用のサポートを行なっていきます。

TLO京都は、1998年に生まれた「関西ティー・エル・オー」から2019年10月に改称。京都大学を中心に、連携大学で生まれる知的財産の活用促進・マネジメントをサポートし、それらを産業界へ橋渡しすることで、有益な大学発技術を世の中に広めていく活動を行なっています。私たちが目指すのは、「新しい価値を創造し、世界を熱くする」ことです。

現在までの累積で「技術移転契約実績は660件以上、製品化等の実用化実績は100件以上」となりました。一部の発明については、出願した翌年に製品化まで進むといった、スピーディな展開例もあります。私たちTLO京都は「企業の皆さまとの継続的な関係構築」を重視し、「○○の技術が新しく出てきたらいちはやく紹介して欲しい」といったニーズを把握しているため、タイムリーなご提案が可能なのです。

TLO京都が管理している発明情報は、ライフサイエンス、材料工学、エネルギー、農業、薬学など多岐にわたります。技術移転から製品化に至った事例の詳細については、TLO京都のWebサイトをご覧ください。

製品化事例ページ

京都大学の知的財産マネジメントに関するTLO京都の強みは、「リアルタイムで最新の技術シーズを把握し、産業界におけるその位置付けを熟知している」こと。なぜなら、学内で日々生まれる最新技術を把握しており、世の中の技術動向におけるその位置づけ等の検討を通して、企業様方の未来に役立つ可能性のある提案ができるからです。

近年、プロジェクトの中でも特に注力しているのは、学内外の関連組織と協調した「大学発ベンチャー企業とのアライアンス」です。初期投資を抑えたいベンチャー企業側の事情と、特許出願・管理など様々なコストをはらう大学側の事情。投資会社をはじめとするさまざまなステークホルダーの思いも含め、「三方良し」を目指して技術移転をサポートするのが、TLO京都の仕事です。大変なこともありますが、これこそが楽しく、やりがいを感じることです。

TLO京都の全社員が意識しているのは、迷ったとき常に「新しい価値を創造し、世界を熱くする」という会社の理念に立ち戻ることです。これからも、技術動向にアンテナを張り巡らせ、最新のツールも積極的に活用し、情報収集力・情報解析力を磨いて、サステイナブルに社会に貢献できるよう努力を続けていきます。


古橋 寛史 

株式会社TLO京都 取締役

総合研究大学院大学遺伝学専攻 博士課程修了。理学博士。国立遺伝学研究所 学術振興会特別研究員、米・エモリ―大学 博士研究員を経て、東北大学 薬学研究科にて教員として勤務後、現在の株式会社TLO京都(当時は関西ティー・エル・オー株式会社)に入社。2019年よりTLO京都 取締役。

橋本 和彦 

株式会社TLO京都 広域事業部門長

鳥取大学大学院農学研究科修了。診断薬メーカーを経て、2010年に現在の株式会社TLO京都(当時は関西ティー・エル・オー株式会社)に入社。複数の大学にて、ライセンス業務や知的財産マネジメント業務など様々な技術移転業務に従事。2017年より現職。

清水 基宏 

株式会社TLO京都 京大事業部門
技術移転チームリーダー

静岡県立大学大学院薬学研究科博士課程修了。薬学博士。大学教員、大手製油企業研究員、大学発ベンチャー研究責任者を経て、2015年に現在の株式会社TLO京都(当時は関西ティー・エル・オー株式会社)に入社。2020年より現職。

未来を模索している企業の皆さま、
京都大学にぜひご相談ください!